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契約する前に学ぶ保険会社の仕組みと基礎知識まとめ|保険のシステムが生まれたきっかけとは

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世の中のイメージとして「保険」は決して良いものでは無いと言う方も多いかもしれません。

 

毎月払う保険料は、結局は保険会社の収益になってほとんどの場合多くの人が損をしたり、会社がたくさん儲かる仕組みなだけでは?と思う方も多いのでは無いでしょうか。

 

 

そこで今回は、そんな保険会社の仕組みを詳しく解説していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。

 

保険のシステムが生まれたきっかけ

※画像引用元はコチラ

 

そもそも保険の中でも生命保険は海賊が蔓延る時代にできたと言われ、一説にはエリザベス1世がその仕組み(ケガ・病気の保障)を作ったとも言われています。

 

元々航海には怪我や事故はつきものでした。エリザベス女王は当時海の覇権を握っていたスペインの無敵艦隊を倒して覇権を握ろうとして多くの海賊を派遣しました。その海賊たちは当然怪我や事故というリスクを抱えながらの仕事になるのですが、怪我をした場合にお金をその分与える(保険)と言われて一歩を踏み出せ、後にイギリスは覇権を握りました。

 

そんな保険の仕組みを日本にもたらしたのは福沢諭吉と言われています。著書の中で近代的保険制度を紹介し、1880年から保険会社が日本でも誕生しました。

 

 

保険会社の仕組み・利益の出し方

そうして日本にやってきた保険の仕組み(会社)ですが、今でもそうですが「人の命を使ってお金儲けをしているのか」と揶揄されたりしてあまり良いイメージを持ってない方が多いかと思います。全てその通りでは無いですが、確かにそう捉えられても仕方ありません。

 

ただし、保険会社には大事な法則が決まっています。「収支相等の法則」です。

 

これは保険加入者からお預かりする保険料の総額は、保険会社が支払う保険金の総額とほぼ一致しなければならないというルールです。

 

つまり保険会社は保険料を多く領収することによる収益の出し方は禁じられているのです。では、実態として保険会社はどのようにして利益を生み出すかというと主に3つです。「死差益」「利差益」「費差益」です。それぞれを以下で説明していきます。

 

死差益

死差益ですが、基本的に保険料は被保険者の年齢、性別、体況などによって決まっていきます。国が公表している生命表も用いて決まっていくのですが、年々平均寿命はもちろん、健康寿命も上がっているのが実態です。

 

すなわち、生命表を用いて使ったデータはあくまで保険加入時のものであり、それは年々更新されていくのです。現代の医療技術の発達具合を見れば一目瞭然です。

 

予め保険加入時に前述のデータを基に保険料は定められていますが、その通りに人は亡くなっていないのが現状としてあります。(ここ2年蔓延っているコロナ等の疫病によって数値が変わってくることはあります)

 

元々亡くなるはずであった人数、割合に大して実際の死者が少なかった場合はそれだけ多くの保険料を領収したことになります。これが死差益です。

 

利差益

保険会社は保険加入者から領収した保険料を運用することによって利益を出しています。この運用の率に関してはそれまでの実績を基に大体毎年平均してどれくらいの利益が見込めるかというのが見えてきます。

 

それをも計算して保険料は定められているのですが、元々予想していたよいちも運用益が出た場合はそれが保険会社の収益となります。

 

費差益

費差益の費は事業費のことを指します。例えばコロナでリモートワークが推進している昨今ですが、それによってオフィスを手放すことになった場合はその分だけ家賃が浮くことになります。

 

その他にも人件費の削減や報酬を支払っている途中に保険外交員がいなくなった場合にはその分だけ会社からすると支出が減ることになりますので、それが収益となります。

 

前述の収支相等の法則は保険料と保険金が一致するものであると述べました。ただし、それはあくまで結果論であって。必ず保険料と保険金が一致することはほぼ不可能と言えます。ただし、保険料には上記3つを予め予想した上での保険料が設定されているので、大方一致はするようになっております。

 

保険会社の仕組みと基礎知識

 

前述したように、保険会社は3つの方法で収益を生み出しているのですが、例えば震災が起きて多くの死者が出てしまった時には死差益はまず見込めません。それどころか赤字になってしまうこともしばしばあります。

 

保険金をどのような場合に出してくれるのかは実は保険会社が各社それぞれ定めており、それに該当しない場合は保険金を出さなくても良いというルールになっています。

 

しかし、仮に震災が起きてしまった場合にA社は死亡保険金を出したのにB社は出さない。という事例が実際に起きたとしましょう。もしB社に契約している人がいたら不安を覚えるでしょう。

 

人はいつか死ぬ。それがいつかはわからない。という不安に対する解決策として保険は成り立っているのですが、そのための商品が不安を覚えさせてしまったら本末転倒になってしまいます。

 

その為、震災や疫病が流行ってしまった場合はもちろん各社定款の中にどのような場合に保険金を定めていてそれは各社バラバラなのですが、各社のトップが集まって会議をすることはあります。

 

当然ながら保険会社としてはあくまで株式会社でより多くの利益を残したい反面、しっかり保険金はあらゆるケースにおいてもなるべく支払うことができなければ契約者は離れていきますし、その後の会社の存続に大きく関わる事態になりかねません。

 

例えば東日本大震災の時は多くの死者や行方不明者、怪我人を出す事態となってしまいました。その際も各社のトップが集まり、会合を開きました。

 

結果としては東日本大震災の被災者に対してはほぼ全員に大して保険金が払われることにはなりましたが、実際はその会議は難航したそうです。

 

確かに会社として利益を出したい気持ちももちろんわかるので、支出はなるべく抑えたいというのがどこも本音ではありますが、これを聞いたら冒頭に戻ってはしまいますが「結局保険会社は多くの人から保険料を巻き上げて設けるビジネスモデルなんでしょ」と言われてしまっても無理はないようにも思えてしまうところもあります。

 

実際会合が行われて全ての被災者の方々に保険金が払われるようにはルール上はなりましたが、当然ながら実際に被災をしてからその会合が行われて各社検討して保険金をどのような場合にどうのくらい出すのかと定義するまでにはかなりの時間を要することが予想されます。

 

東日本大震災の一件をきっかけに、より日本の保険会社は各社それまでよりも情報交換をする機会を多く与えられ、市況、各社の販売状況、各社の支払い事由などについて語り合い、あくまで大きくはどこの会社にも差は産まれすぎないように裏で手を取り合って日本の保険会社は運営されています。

 

各社目指すべきところはそれぞれ違うようで、保険協会の中で一つになり手を取り合って運営されるようになっているのです。

 

 

まとめ

実際に保険会社に勤める方とお会いする機会も多いでしょう。しっかりと保険を契約する前にどのような事案で保険金は支払われるのかは予め聞いたり調べておく必要があります。この頃SNSが保険不要論が蔓延してきたりもしていますが、保険の仕組み自体はもう何百年も続く仕組みであり、ある種人類の叡智の一つとも言われています。

 

○○社はあまり良くないと言っていたから○○社はやめよう。であったりとか、○○が保険には入るべきではなくてそのお金は他の今大切な事に使うべき。という意見を基に保険を知らないままそれを敬遠するのはよくない事です。

 

保険、金融商品だけに限らず、どのような買い物をするときでも自分の目で見て、耳で聞いて、自分の頭で考えて検討してから加入するようにするべきです。