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保険代理店の社員が保険の儲けの仕組みを暴露|得する保険の選び方と優良代理店の見分け方

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保険代理店で営業を2年やっている私が、「保険代理店はどのように儲けているのか」を具体的な数字を提示して完全に暴露致します。

 

 

また、「保険業界の裏話」「良い保険の探し方」なども同時に解説致しますので、ぜひ今後の保険選びの参考にしてみて下さい。

 

・保険代理店って何!?

・保険代理店はどこを使おうかな!

・保険代理店に就職しようかな!?

 

と思っている人はぜひ参考にしてみてください。それでは、さっそく見て行きましょう。

 

保険業界について

 

保険業界は大きく分けて3つあります。

 

・生命保険会社

・損害保険会社

・保険代理店

 

代表的な企業に、生命保険会社=日◯生命、損害保険会社=東京○○日動、保険代理店=ほけんの◯口があります。

 

僕が勤めている会社は保険代理店です。保険代理店は、生命保険・損害保険の商品を幅広く扱い、お客様のニーズに沿った商品を厳選・紹介提案する会社です。まず、生命保険と損害保険について簡単にご説明します。

 

 

生命保険とは?

人の命に関する出費を補助してくれるものです。例えば、死亡保険(万が一なくなってしまった時に遺族に支払われるもの)がん保険(がんと診断されてから、治療費の補助となるように支払われるもの)などを取り扱っています。

 

損害保険とは?

ものが壊れたり、人を傷つけてしまった時などにかかる出費を補助してくれるものです。例えば、火災保険(家が火事になりその復旧・立て直しにかかる費用のために支払われるもの)賠償責任保険(他人の体やものを傷つけて法律上の損害賠償責任を果たす際に支払われるもの)などを取り扱っています。

 

 

保険会社の利益の出し方・儲けの仕組み

生命保険会社と損害保険会社の利益の出し方は、大きく2つあります。一つ目が保険料からの利益です。お客様が支払う保険料には、万が一のためにお客様に支払う「保険金部分」と、会社の運営のために必要な「費用」部分があります。保険会社が保険料を徴収したのち、保険金部分と費用を取り除いて残るのが「利益」です。

 

二つ目が資産運用です。保険会社はお客様から預かった保険料を大量にプール(貯蓄)しています。そのお金をさまざまな投資に使い、運用して利益を出しています。例えば、株式、不動産、事業買収などです。

 

街中に「○○生命ビル」を見かけたり、投資商品で「○○保険の投資信託」を見かけたりしたことはありませんか?このように資産運用をすることで、保険会社は利益を出しています。

 

保険代理店の利益の出し方は、保険会社の利益の出し方とは少し違います。一言で表すと、「手数料ビジネス」です。保険商品を売ることによる手数料から、人件費・家賃等の費用を引いて利益を出しています。

 

「A商品を売れば、その売上高の数%がもらえる」といった形が特徴。そのため(ここがポイントです!)保険料が高いものを売れば売るほど利益が出て、手数料率が高い商品ほど保険代理店は売りたくなるのが実情です。

 

ただ、法律の改正によって、お客様本位の営業が必要になりました。つまり儲けたいからといって手数料の高い商品を勧める販売をしてはいけなくなりました。※お客様本意の営業をしていない場合は、金融庁の監査が入る可能性もあります。

 

保険代理店の社員が儲けの仕組みを暴露

 

それでは、保険代理店の儲けの仕組み「手数料」について、働いている私だからこそ書けることをお伝えしたいと思います。以下の例を参考に紹介していきましょう。

 

例:外資系生命保険会社A社の手数料

(商品や特約による)

 

有名な外資系生命保険会社の医療保険の代理店手数料は、

初年度⇒保険料の約46%

2~10年度目⇒保険料の約5%

11年度目以降⇒無

 

初年度契約例:保険料1万円/月の契約をいただいた場合、

保険代理店に入ってくる初年度の手数料は、

1万円×0.46×12か月=55,200円

 

生命保険商品は一度加入するとしばらくそのままにしておく方が多いので、手数料がストック型で積みあがっていきます。2年目以降は特に何もしなくてもお金が入ってくるのが、保険代理店の儲けのカラクリです。

 

例2:日系損害保険会社系列の生命保険会社B社の手数料

(細かいところは商品や特約によります)

 

日系大手損害保険会社系列の生命保険会社が発売している医療保険の代理店手数料は、

初年度⇒保険料の7%

2年度目~15年目⇒保険料の7%

 

初年度契約例:保険料1万円/月の契約をいただいた場合、

保険代理店に入ってくる初年度の手数料は、

1万円×0.07×12か月=8,400円

 

上記でご紹介した外資系生命保険会社の例と比較すると、代理店の儲けは少ないように思いますよね。ただ、こちらの保険会社の場合は、手数料が発生する期間が長く、また、手数料率も一定のため安定して儲けを発生させられます。

 

保険代理店は手数料ビジネス

「保険代理店の売上や利益って少なくない?」と思った方もいるのではないでしょうか。実際私も入社したては、「保険を1つ売ってもぜんぜん利益にならないよ!?まず売り上げが低いうえに、私たちの給料まで出していたら、破綻しない?」と思っていました。

 

ですが、保険代理店の商品は他にもあることを忘れてはいけません。それは、自動車保険と法人損害保険です。

 

自動車保険

街の中を走っている自動車の約88%は保険に加入しています。また自動車保険料はピンキリ(車や運転者の年齢などで変化)ですが、安くても年間で2万円~4万円、高い人だと年間30万円以上払う人もいます。

 

自動車保険料の手数料率も保険会社によって変わりますが、

某保険会社は、約15%ですので、

20万円×0.15=3万円の売上です。

(例として20万円と設定)

 

ある保険代理店で自動車保険の契約が100件あった場合、1年間の売上が300万円になります。生命保険よりは利益を出しやすいのが自動車保険です。

 

法人の損害保険

法人保険の保険料は先ほど例に出した個人保険の比じゃありません。法人の保険とは、「オフィスビルの火災保険」「製品の賠償責任保険」「従業員の労災保険」等種類は、数十個に及びます。

 

保険料もかなり高額で、ある会社を例に出すと、

賠償責任保険料(年間)が50万円、

火災保険が300万円、

自動車保険が60万円です。

これだけでかなりの売上になります。

手数料が15~20%⇒60万円~70万円の手数料

 

また、15階建ての大きなマンションの火災保険になると、保険料が年間で3000万円です。手数料は450万円になります。このように、法人保険の保険料は先ほど例に出した個人の保険の比じゃありません。

 

実際、私が勤めている保険代理店でも収益の多くは法人保険です。個人的意見にはなりますが、保険代理店で長年やっていけているところは、法人損害保険を扱っているところが多いと思います。

 

保険の営業マンはプロではない

 

「保険の営業マンは、保険を売るプロであるが、保険自体やライフプランのプロではない!」たまに「ライフプランを考えてほしい」や、「住宅購入について質問がある…」といったご相談があります。

 

私であれば、FPの知識を活かしてアドバイスさせていただくことがありますが、一般の営業マンは基本的にそのような話はできません。

 

また、「今自分の入っている保険がどのようなメリットがあり、どのようなデメリットがあるのか知りたい」といったご相談もされますが、通常の営業マンであれば、自分の売る商品に切り替えてもらうためのトークをします。

 

通常の営業マンは他の保険商品に関して、特別詳しいわけではありません。世の中にはたくさんの保険商品があり、そのすべてを知っているわけではないということです。自分の売る商品(手数料が高い商品)は分かっています。会社としては、その商品を売ってくれれば良いのです。

 

なので、この記事を読んでくれている方には、絶対に保険営業マンの口車に乗って欲しくありません。そのための対策法を次でお伝えします。

 

保険代理店の選び方と優良店の見分け方 

保険代理店で働いて分かった保険のお役立ち情報をお伝えします。「これから損害保険・生命保険に入ろうかな」と思っている方や、「今入っている保険、一度見直してみようかな」思っている方には必ず役に立つ知識です。

 

ネット保険が最強

いろんな保険商品を見てきましたが、やはりネット保険が一番良いです。代理店手数料(私たちの給料)が無いので、その分保険料が抑えられています。

 

「ネット保険といっても何が良いのか分からないし、保険料が安いかどうかも分からない」という声があがりそうですね。

 

保険会社は素人目にはわからないように、難しい言葉を使ったり、うまくパッケージ化したりして、単純比較できないようにしています。そのため、わからなくて当然です。自分でできる人は、まず読書やインターネットを通して調べてみましょう。

 

「自分じゃできそうもない…」と思った方は、お近くの保険代理店に足を運んでみて、「用語の意味」「必要な保障」「保険料の相場」を教えてもらいに行きましょう。誰もが楽をして得をするという事はありません。少なからず知識を身に着けましょう。

 

保険は自分で探す

前述しましたが、自分で自らの適正な保険を調べるのは大変だな…わからないな…と思った方は、保険ショップに行ってみてください。そこで、多くのことを質問し、勉強しましょう。

 

おそらく保険代理店の窓口に行くと、「今どんな保険を考えていますか?」と質問されますので、知りたい保険について話してみましょう。

 

「保険用語の意味」「必要な保障」「保険料の相場」は、窓口の人が優しく教えてくれます。

 

注意するべきポイントは、営業マンのいっていることを鵜呑みにしないことです。あくまで「参考にする」程度にしてください。相手は「売りに」来ているので、自分の売りたい商品が魅力的になるようなトークをします。主導権を相手に渡すのではなく、知りたいことだけ聞きに来たというスタンスが大事です。

 

保険代理店で働くのはおススメしない理由

 

この記事の読者で、保険代理店に転職しようかなと考えている人がいたら、全力で止めます。将来、保険代理店は必要なくなってきます。理由は、やはり保険会社もネット中心になってくるためです。

 

今保険代理店に入っても10年後、20年後に雇用が収縮し、リストラの対象になっているかもしれません。私は、あと数年で勤務している保険代理店を辞めるつもりです。今から保険代理店に就職・転職しようと考えるのであれば、そのまた先のキャリアを考えてからにするのがおすすめです。

 

 

まとめ 

本記事では、「保険代理店はどのように儲けているのか」を中心に、保険の裏話、また良い保険の探し方などを解説してきました。特に保険代理店を使っている人や、保険代理店に就職しようかなと思っている人には、良い情報をお伝えできたかなと思います。

 

本記事を短くまとめると、こんな感じです。「保険代理店は手数料命!加入するならネットを使え!就職はおススメしない!」です。