保険ショップの元従業員が保健ショップの仕組みと上手な利用法をお伝えします。ぜひ保険ショップを上手に利用するための参考にしてください。
まずは保険ショップの儲けの仕組みを理解して、上手に利用する知識を身につけましょう。それでは、そっそく見て行きましょう。
無料保険ショップとは
現在、日本全国のショッピングセンターにはほぼある無料保険ショップ。色々な保険ショップがありますが、「無料で相談できます」これがどの保険ショップでも共通の売り文句となっています。
そもそも、保険ショップってどんな保険を扱っているのか?また、どのくらいの数の保険会社を取り扱っているのか?これがわかってくると保険ショップの最初の一面がわかります。
保険ショップで取り扱っている保険の分野は主に、
・生命保険
・火災保険
・自動車保険
・傷がい保険
・海外旅行保険
上記のように、保険であればほぼ何でも取り扱っています。生命保険のイメージはあっても、自動車や火災保険まで相談できるのは知らなかったという方も多いのではないでしょうか?
そして保険ショップの最大の特徴は取り扱い保険会社の多さです。保険ショップの規模にもよりますが、取り扱い保険会社の数は平均40社ほどです。星の数ほどある保険の中から、その取扱い保険会社の中で一番条件の良い物を選べる。これが保険ショップを利用する最大のメリットです。
つまり、保険ショップとは自分が検討している保険をたくさんの保険会社の商品と比べながら、自分に一番合っているものを探すことができる場所なのです。
無料保険ショップの儲けの仕組み
保険ショップって、無料で相談に乗ってくれるのに何で無料なの?どこから利益を得ているの?普通に考えたら、そう疑問に思いますよね?世の中、タダで買えるものがあるはずない、そのはずです。
ただより怖いものはないそんな言葉を思い出すと「やっぱり保険ショップで相談したら、高い保険を売られるんじゃ・・・」そう思いますよね。では、ここからは保険ショップの内部のお話に踏み込んで行きましょう。
簡単にざっくりと保険ショップの収入は、「保険会社からの手数料」がすべての収入となります。A社の商品を売ったら、それに対して手数料が保険会社から保険ショップに支払われます。
じゃあどのくらいの金額の手数料が入るのか?
例えば、
毎月の支払いが2000円の医療保険を販売した場合
初年度手数料→1年分の保険料の60%程
(2000円×12か月×600%=¥14400)
次年度手数料→毎年500円が払い続けられる
初年度?次年度?と聞きなれない言葉が出てきたので少し解説します。
初年度手数料とは、保険を売った時最初の一年分の手数料です。次年度手数料とは、保険に加入したお客様がその保険に加入し続けている間支払われる年間の手数料です。
そう、保険は販売した瞬間だけの儲けじゃないのです。
お客様が保険を続けている限り、保険ショップは何にもしなくても手数料を得ることができるのです。実は、この次年度手数料が保険ショップ最大の儲けのカラクリです。なので保険ショップが開店した最初の5年間は赤字と言われています。
保険会社から入ってくる初年度手数料だけでは家賃と人件費などの固定費に追いつかないからです。ですが、5年ほど経過すると初年度手数料と合わせて過去5年間の契約の次年度手数料が上乗せされるので利益が出始めるのです。
例えば、初年度手数料だけの1年目の手数料→1200万だけでも、5年目になるとお店には次年度手数料+初年度手数料→2200万となります。つまり、年数が経てば経つ程収入が増えるのです。
保険ショップが信用できない理由
ここまで保険ショップの手数料の仕組みのお話をしてきましたが保険ショップに対する不安がぬぐえない方も多いですよね。そこで「闇」の部分に触れていきます。
過去保険ショップで一番問題になったのが「一部の保険会社から闇の上乗せ手数料をもらっていた」問題です。
通常の保険の手数料は先ほども初年度手数料の部分でお話したのですが大体、保険ショップの利益は1年分の保険料の60%前後です。多少の%の差はありますが、そんなに驚くような差は出てきません。ですが、過去実は初年度ACは1年分の保険料の120%という案件がありました。
つまり、月の掛け金が2000円の保険を売った場合
普通なら
2000円×12か月×60%=¥14400
が保険ショップの取り分なのに対し、
2000円×12か月×120%=¥28800
を保険ショップの取り分にできる保険会社が現れたのです。
この時、保険ショップは目の前の利益に飛びつき、所属する社員たちに「○○保険会社の商品を売れ!売ったらインセンティブ上げるぞ!」と支持を出し、社員たちもそれに従い、お客様には特定の保険会社の商品がよく見えるように言葉巧みに売りつけていったのです。
今は保険業法が厳しくなり、そんな上乗せしていることが金融庁にばれたら保険会社が行政処分の対処になりますのでこんなことはやっていない(はず)ですが、実際にこれに近い事は今でも行われています。
上手に無料保険ショップを利用する方法
保険ショップではどこか特定の保険会社を売るような事は今はほとんどありません。ただ、前述しましたが保険会社によって多少の手数料の差があるのは事実です。その差を気にする営業マンに当たってしまえば、手数料の高い商品を誘導される可能性があります。
では、上手に保険ショップを利用するにはどうしたらいいでしょうか?
これはいろんな考え方があるかとは思いますがまずはしっかりと自分に必要な保障を自分で決めることです。例えば、がん保険はいる、でも死亡保険はいらないとか。これは説明を受けたうえで、自分で決めたほうがいいと思います。
自分で決められないと、「保障はあったほうがいいですよ」となるからです。そしてその保証を持てる保険をまずは担当者に設計してもらうこと。ちなみに、設計してもらった保険は納得いくまで説明してもらってください。設計してもらった保険に納得ができたらここからが重要です。
「同じ内容で他の保険会社と比較してもらいましょう」
そう、比較してもらえれば、保険料の違いや、特約の違いなどが分かるので最後は自分で好きな保険会社を選べるのです。そして一度持ち帰ってじっくり考えて下さい。そのまま店舗で契約するのは絶対にやめましょう。
まとめ
ここまでいろんなお話をしてきましたが、ここまで読んでいただいて「結局よくわからない。」という方もいると思います。そんなあなたへ最後のアドバイスです。
「話しやすい担当者に出会うまでがんばれ!」
保険の話はどうしても専門的な知識が必要になる場面が多くなりますが、そんな専門的な部分をお客様相手に
「わかりやすく」「懇切丁寧に」説明できる人に出会えればある意味、担当者に「おまかせ」するくらいの気持ちでいいのです。
よくFPの資格持っている人がいいといいますが、FP2級って簡単に取れるのであんまり気にしないで下さい。資格で気にするなら「MDRT」という資格がある人です。このMDRTという資格は日本でも数百人しかもっていない優績者の称号です。
つまり、お客様からの支持が絶大で紹介をたくさんもらえる人ということです。もし、このMDRTという資格を持った人に出会えたら相当なラッキーです。(出会える人はごくごく一部ですが)
いろいろお話しましたがそう結局保険ショップで、保険の相談に乗ってくれる担当者が「自分の要望を伝えやすい相手」なのか「わかりやすい言葉で丁寧に説明してくれる相手」なのか「質問に対してちゃんと答えてくれる相手」なのか、これが一番大事です。
いろんな営業マンがいますが、
「上から目線で、この保険が一番!」話法の人
「専門用語でプロっぽい自分に酔いしれている」人
「基本人の話をちゃんと聞いていないので、質問されても的外れな答えしか出てこない」人
こんなはずれの営業マンが多いのも事実です。保険は家の次に高い買い物といわれています。絶対に自分で納得のできる保険選びをしてください。