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介護報酬と介護保険の仕組みから見る介護業界の現状|高齢者を狙う介護施設の儲けのカラクリがヤバい

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今回は、介護業界についてビジネス的な観点から紹介していきます。介護とビジネスというのは、一般的には結びつきがあるように思われていないと思いますが、この記事を読むことで、介護が立派なビジネスである事がわかります。

 

 

介護業界がどのように儲けているのかもわかりますので、さっそく見ていきましょう。

 

介護業界とは

 

介護とは、障碍者、病人、高齢者などの生活支援など、日常生活の身体的困難などに対して補助したり看護したりすることを指し、それらを事業として行っているのが介護業界になります。

 

介護業界は、「介護サービス」として、大まかな分類があり、大きく分けて「在宅サービス」と「施設サービス」に分けられて、それぞれにさらに分類があります。まず、【在宅サービス】は大きく3つのサービスに分けられます。

 

・訪問サービス
介護職員などがサービス利用者の居宅へ訪問するサービスです。

 

・通所サービス
利用者がサービスを提供する施設へ通うサービスです。通称「デイサービス」「デイケア」などと呼ばれるサービスがこの通所サービスの分類になります。

 

・短期入所サービス
短期的に施設に宿泊するサービスです。通称「ショートステイ」と呼ばれるサービスです。

 

変わって、【施設サービス】はサービス利用者の介護の必要度合いや状況に応じて、施設に居住する形でサービスを受けます。一般的に広く知られている「老人ホーム」は、この施設系サービスに分類されます。

 

このように、利用者のニーズに適したサービスを提供できるように、しっかりと区分けがされており、利用者がどのサービスを受けるべきかを考え、介護の計画を立てるのが、通称「ケアマネージャー」と呼ばれる者のお仕事になります。(居宅介護支援というサービスになります)

 

 

介護業界の儲けのカラクリ

まず、介護業界は「誰からお金をもらっているのか」ということをお話します。介護業界の収入源は、ほとんどが介護保険料を財源とした、介護報酬です。

 

要介護者が介護サービスを利用した際、サービスを利用した本人がサービス料の1割を負担し、残り9割は介護保険料を財源とした介護報酬として国が負担します。

 

この収益構造の最大のメリットは、与信的な心配がほぼないということです。サービスを提供したら9割は国が保証してくれるので、定められたサービスを遵守して提供すれば、入金までほぼ心配することがありません。こういった収入源という大前提がある上で、ポイントが3つあります。

 

1つは、上述した「定められたサービスを遵守して」という部分が儲け(利益)のポイントになるということです。

 

サービスの種類に応じて、「施設基準」「人員基準」「運営基準」というものがあり、それらを満たし具合によって、受け入れられるサービス利用者の数や提供できるサービス内容が制限されてきます。

 

つまり、収入を上げるには相応のコストを負担する必要があり、出しうる利益の幅がある程度見えてしまっているということです。

 

2つ目のポイントは、基本的に介護報酬の仕組みは「出来高制」だということです。

 

利用者を1日何人受け入れて、どのような手厚いサービスを提供したかによって、収入が決まります。どの程度の利用者を受け入れられるかという体制面の「施設」と「人員」はもうすでに固定化されているため、利用者を十分確保できなければ固定化されたコストを賄えない可能性があるため、介護の計画を立てる「ケアマネージャー」などとの連携は必須です。

 

「施設系サービス」も出来高制ではありますが、利用者がそこに住む形でサービスを提供するため、「居宅系サービス」よりは、安定した収入が見込めます。

 

最後3つ目のポイントは、利用者は介護の必要性に応じて受けられるサービスに上限があります。介護の必要度を表す指標として「要介護度」というものがあり、それにより定めだれた上限を見極めながら「ケアマネージャー」が介護計画を策定します。

 

つまり、出来高制ではあるものの、ある利用者1人がサービスを利用できる頻度には上限があるため、例えば10人受け入れられる介護事業を行っている場合、10人の利用者を抱えているだけでは事業が回りません。その10人が毎日サービスを利用できるわけではないからです。

 

要介護度の重い利用者を多く受け入れられれば、受けられるサービスの上限が高く、単価も高いため、そういった利用者をいかに確保できるかが重要になります。ただ、介護度が重いということはそれだけ手間もかかる可能性が高いため、体制を十分に整える必要もあります。

 

介護報酬と独自サービスの仕組み

 

よく言えば、利用者さえ確保できれば堅い事業で、悪く言えば見込める儲けが見えている事業ということが上記の説明で理解していただけたと思います。ですが、利益を上限以上出す方法がないかというと、そういうわけではありません。

 

今までの説明はあくまでも「介護報酬」という介護保険料を主な財源としたサービスの説明でした。なので、介護保険サービスとは別枠の、「自社(自費)サービス」を提供できれば、さらなる利益が確保できます。

 

自費サービスとは、介護保険サービスのような1割だけの利用者の自己負担ではなく、全額利用者の自己負担になるという点と、当然自由なサービスなので、利用者との契約が結ばれれば、施設基準や人員基準などなくサービスを提供できるというものです。

 

一般的には、家事代行サービスや、買物同行サービスなどの自費サービスがすでに行われていますが、上記に書いた通り、サービス内容は自由に決められるので、利用者のニーズに応じて様々なサービスが考えられます。

 

また、介護は利用者だけでなく、その家族へのサービスという側面も持っています。例えば、通所系サービスや短期入所サービスは、介護事業者が利用者を「預かる」ことで家族の介護負担を減らしていると言えます。

 

つまり、利用者だけでなくその家族からのニーズも自費サービスのアイデアとしてはとても参考になる情報になります。(但し、介護保険サービスと自費サービスの線引きは明確にする必要がある点に注意が必要です)


また、他業種からのアプローチでシナジー効果を出すという方法もあります。最もシナジー効果が高いとされているのは、医療機関による参入です。医療機関に受診している患者に対して、医療ではカバーできない部分を介護サービスで補ったりできます。

 

もう少しビジネス的な観点で言うと、これは患者(利用者)を囲い込むことができ、1人の患者(利用者)に対して介護サービスと医療の提供をぐるぐると循環させることができます。

 

そうすることで、医療と介護それぞれのサービスが単価を維持したまま報酬を得続ける事ができます。また例えば、飲食業が介護事業に参入し、介護食の提供をしたり、ビルメンテナンス事業が参入し、介護施設のメンテナンスを自社(グループ会社)で行うなど、そういったシナジーの出し方もあります。

 

違う介護サービスを組み合わせて行うこと(例えば通所サービスと訪問サービスを同一の施設内で行うなど)で、施設基準を兼用できたり、人員基準を兼任させることができたりして、効率的な運用ができるのです。

 

 

まとめ

いかがでしたか?介護業界は、福祉というイメージが強く持たれがちですが、きちんとビジネスとして成り立っている業界ですし、これからますます長寿命化による高齢化社会が進んでいくため、ニーズとしてはどんどん増えていく業界であることは間違いないです。

 

ただ、介護保険という構造的が根本的にこれからも成り立つものかというのはかなり疑問視されていますので、仕組みがこれから大きく変わる可能性も十分に考えられます。そういった変化のタイミングは、むしろビジネス的にはチャンスと言えるので、介護業界や国の政策の動向に注目してアクションを起こせば、ビジネスチャンスも広がりやすくなるでしょう。