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不動産売買営業が暴露する不動産売買業界の実態|不動産の売買営業の職場環境と給料事情まとめ

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人生最大の大きな買い物といえばおそらく不動産でしょう。よく巷で言われている不動産の営業マンって忙しいんでしょう?めっちゃ給料いいんでしょう?ブラックな業界なんでしょう?そんな多くの疑問にお答えしていきます。

 

またこれから本気で家を売っていく営業マンになりたいと考えている方向けにも、業界出身だからこそ言えるメリット&デメリットなどもこの記事で解説しております。

 

 

それではさっそく不動産業界の売買営業の全てを暴露致します。職場環境や給料事情など包み隠さずお伝えしますので、就職や転職などを検討している場合はぜひご参考にどうぞ。

 

不動産の「売買」とは

 

まず不動産会社と一口に行っても業務は多岐にわたります。売主と買い手を繋ぐ不動産仲介売買、マンションを借りたい人向けに賃貸業を行う賃貸仲介業、自前の生産設備を持ち、工業化(プレハブ化)または建築資材の一部を規格化することによって注文住宅の大量生産を全国規模で展開している会社であるハウスメーカーといった具合です。

 

私が行っていた不動産売買営業では主なルーティーンとして、平日にお客様からの反響(お問い合わせ)に基づいてご案内、日程の打ち合わせ、物件の下見調査、書類作成、契約などを行っておりました。

 

これは会社によって異なりますが、一定の割合が契約を取れた営業マンに入ってくるインセンティブ制度と、契約を取れた分が歩合報酬として入ってくるフルコミッション制度(フルコミッションとは、不動産業者と業務委託契約を結び、個人事業主として業者の名前だけを使って活動する働き方)の二つが存在しています。

 

上記に関しては、実際の会社要項を確認しないとわからないのですが、後者のフルコミッション制度に関してはハイリスク、ハイリターンといった具合で契約が取れない月は給料が入ってきませんので注意が必要です。ちなみに、不動産業に興味がある場合は、コチラの記事⇒【不動産会社の作り方を徹底解説】で詳しく不動産会社の作り方についてご説明致しております。よろしければ是非参考にどうぞ。

 

 

不動産売買の利益の出し方

まず一般的な不動産の売買は「仲介取引」によるものです。簡潔に言うと、不動産の売買は、売主と買主が売買契約を結ぶ個人間の取引になります。

 

その売り手と買い手の間に入り、調整や契約のサポートを行うのが仲介をする不動産会社です賃貸の場合も、オーナーと借りる人の間で賃貸借契約を締結し、不動産会社はその間に入り仲介をします。そして、二者間に入って色々なサポート業務をした報酬として「仲介手数料」という収益を仲介不動産会社は得るのです。

 

売買仲介手数料の上限は物件価格で決まります。以下詳細。

 

  • 400万円超の物件の場合

取引物件価格(税抜)×3%+6万円+消費税

  • 200万円~400万円以下

取引物件価格(税抜)×4%+2万円+消費税

  • 200万円以下

取引物件価格(税抜)×5%+消費税

 

例、3000万円のマンションだった場合、3%+6万円=96万円(税別)となります。

 

通常の売買契約では、売主の仲介業者と買主の仲介業者は別々であることが多く、一取引あたりの業者の収入は物件価格の3%+6万円(例:400万超の物件)となります。これを片手取引と言います。

 

しかし、売主の仲介業者が直接買主を見つけてきた場合、仲介業者は売主・買主の両方から仲介手数料をもらうことができるので、一取引で6%+12万円の収入を得ることができます。これを両手取引といいます。

 

上記の例えだと、3000万円の取引の場合、片手取引であれば96万円の収入ですが、両手取引であれば192万円の収入となります。

 

 

不動産会社による囲い込みとは

大手不動産会社のトップ営業マンともなると、1ヶ月のノルマは仲介手数料ベースで500〜600万円とも言われています。これは、片手取引であれば1ヶ月に3000万円前後の物件を6件以上成約しなければなりません。

 

1ヶ月に土日は8〜10日しかなく、内見した顧客が全員成約するとは限らない中で、効率的なノルマ達成のためには、片手取引よりも両手取引の方が良いと考えるようになります。

 

しかし、売主にとっては、広く買主を探す方が物件は高く売れる可能性が高まります。物件情報が囲い込まれると、「あと10万円、20万円高く買ってくれるかもしれない買主」を逃してしまうかもしれないのです。

 

片手取引よりも両手取引の方が手数料収入が大きく営業効率が良いため、媒介を受けた売り物件を自分の顧客、または同じ営業所内で囲い込み、他の不動産会社に情報を回さないということがしばしば起こります。

 

これは売主の機会損失につながるため、明確な宅建業法違反行為ですが、現実には証明が困難なため、大手企業であっても相当蔓延しているのが現状です。

 

ある雑誌が数年前に調査した結果によると、誰もが知っている大手仲介業者の両手取引率が60%を超えているという衝撃的な数字でした。不動産会社に勤務したことがある人なら、この60%という数字がいかに不自然な数字であるかは肌感覚で伝わると思います。

 

囲い込みをさせないためにできること

まず、囲い込みをさせないためには、自宅の相場を調べるための査定は複数社に依頼しましょう。※ちなみに、査定価格は買取価格ではありませんので、必ずしも高い値段をつけたところが高く売ってくれるわけではありません。あくまでその業者が「3ヶ月以内に成約するであろう価格」として掲示するものです。

 

査定値は周辺物件の成約価格を参考に、建物の劣化状況や修繕履歴などを含めて算出します。売り出し価格ベースで査定値を出しているのか、独自に調査した成約価格をベースに査定値を出しているのかをしっかり見極める必要があります。

 

築年数が古い物件の場合は、建物の劣化具合や修繕履歴をより正確に評価できる業者かどうか、ということも非常に重要になってきます。マンションの査定に詳しい業者であれば大規模修繕の履歴などを確認するでしょうし、戸建の査定に詳しい業者であれば境界などを含めた建物周辺の確認もするでしょう。そういった違いを見極め、より誠実に自宅を評価してくれる業者をくつか選択すると良いでしょう。

 

囲い込みされているかどうかの確認方法

物件情報が囲い込まれているかどうかがどうしても気になる時は、「物件確認」をしてみましょう。物件確認とは、不動産会社のスタッフの日常業務で、その物件を顧客に紹介する前に「紹介可能な状態かどうか」を事前に調査するもの。

 

別の不動産会社のスタッフを装って依頼した仲介業者に「○○不動産です。物件確認ですが、○○マンション ○○万円はまだありますか?」と「物件確認」の電話をしてみるのです。

 

ここで「商談中です」「その物件は決まりました」などと虚偽の説明をされれば、すぐに囲い込みが判明します。また、「担当者が外出中」などと言って返答がもらえないケースもあります。しかし、物件が紹介可能かどうかということは通常事務所のスタッフが全員把握しているものですから、「担当者が不在」も怪しいと思って良いでしょう。

 

どれだけ気をつけていても物件情報を囲い込まれてしまったという場合は、明確な契約違反となります。そのような場合は速やかに媒介契約を解除し、別の業者に媒介契約を依頼しましょう。

 

不動産の売買営業の職場環境

話が逸れましたが、冒頭にも書いた通り、これから不動産に勤めたいと考えている方はここが1番気になるところではないでしょうか。不動産営業マンは忙しいんでしょう?

 

これに対する答えは概ね、正解になります。では忙しいと言われる所以はなんなのか?それは業務量が多いと言う点でしょう。反響営業であれば、まずお客様へのアプローチから調査、案内、契約、お引き渡しなどの一連の業務を一人で完結します。

 

特に赴任して一年目の駆け出し期間は特に、業務を覚える量が膨大であり、さらにその中で上司に言われたことをこなさなければなりません。

 

一般的には、不動産業界の一人前に認められる期間としては3年間と言われていますが、その中で営業達成数値の達成もこなしながら日々の業務をしていくと考えるとかなり精神や体力を使う仕事だと思います。

 

よく体育会系出身者が営業マンには多いと言われる所以も、おそらく学生時代に厳しい練習や、上下関係に晒されながら生きてきたという過去を生かすといった意味合いで噂されているのでしょう。

 

また反響がないときには、反響をもらえそうな地域に自社のチラシを撒きに行ったりもします。休日にもお客様からのお問い合わせがあれば、段取りを組んだりもするので実際のところ、休んだとは言い切れない時もあります。

 

不動産の売買営業の給料事情

次に給料に関してですがこれははっきり言うと、高いと思います。しかし、前述した休みのことを考えると給料は高いけど、自分の時間に費やせる時間は、少ないなあと感じることがあるでしょう。

 

ただ、やりがいや仕事だけに熱中したいと言う方であれば、給料面だけ見れば日本の平均年収は大きく超えられることは言えますが、それも契約を取れた上での話になりますので、給料がいいからといった意気込みだけで、入社を考えているのであれば、慎重に考えたほうがいいと思います。(これは本当に)

 

そして最後はブラック業界ではないのか?と言うことに関してですが、概ね正解なのかなあと。

 

これも捉え方で変わってくるのですが、多くの会社は時間外労働を見越して固定級に組み込んでいる会社も少なくありません。また夜遅くまで書類整理や、翌日の準備のために残業をして帰りは終電近くなんてこともザラです。(これは本当に会社によりきりです)また、上司からの叱責や仕事へのストレスといった角度からブラックといった側面が見える理由だと思います。

 

不動産業界に向いている人とは

そんな厳しい業界に向いている人、仕事への向き合い方とは?前述したように、不動産業界は頑張った分だけ成果報酬として給料に反映される業界ですがその反面、とにかく忙しく、多くのストレスを抱えながら仕事をしていかないといけない仕事です。

 

・契約が取れないと上司から叱責されて精神を追い詰められる。

・休日でもお客様のスケジュールに合わせて仕事をする。

・営業数値をとれたやつが偉くなっていく。(年功序列ではない)

 

なので家を売りたいから、給料がいいからといった理由ではおそらく長く勤めることはできません。大きな取引であることゆえに、責任感が伴うこと、プロであることが求められると言うことです。

 

最も大切なのが、お客様に信頼されるかどうか。できる一流営業マンにはこれが求められます。物件を売り込むのではなく、お客様目線で一緒に考えていくことが求められます。総じて、責任感を持てるか、相手の立場になって物事を考えられるか?日々、吸収したことを学び、いかせるか?このことができる人は不動産業界に向いています。

 

実際に不動産業界で働いてわかったこと

まず第一に本当に辛いです。入社したては右も左もわからず、つったていると罵声を浴びさせられ仕事にいくことが嫌になります。成績が取れなければ宥められるのではなく、叱責され、詰められます。(これはマジ)なぜ契約が取れないか、その期間何をしていたのか、めっちゃ詰められます。

 

ここで大体、多くの新人は心が折れて辞めていきます。ただ成長の機会だと思い、グッと堪えられる人は生き残れます。ただこれが勤務している間、ずっと続きます。給料がいいところだけでは勤め上げられない理由が多くの場合これです。

 

なのでこれにうまく対処していく方法をその都度考えられる人はめちゃくちゃ強いです。これは人によって変わってくるので一概には言えませんが…

 

ただ、契約を取れると本当に達成感ややりがいを感じます。特に初契約の時の実感は忘れることはないです。上司から褒められ、次も取りたいと言う気持ちが込み上げてきます。

 

ただ、プライベートの時間が取れない事は覚悟しておいて下さい。これは特に新人時代であればあるほど感じます。毎日勉強しなければならないので、好きなことや趣味に使える時間が圧倒的に減ります。ただ仕事を覚えてくると、休みの時間はお客様のスケジュールに合わせて仕事をしていくスタンスになります。

 

 

まとめ

今回は不動産業界の実態についてお話ししました。とは言っても、実際に入社してみないとわからないことも多々あると思います。実際私もそうでした。今回の記事を見て、少しでもこれから不動産業界を考えている人の手助けになれば幸いです。