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神社で働く正社員「巫女」の仕事内容と給料事情|巫女服が可愛い「巫女バイト」が想像以上にきつい理由

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初詣などで訪れる神社、そこでご奉仕しているのが巫女さんです。白い着物に緋色の袴、一度は着てみたい。と思う女性も多いのではないでしょうか。

 

でもどうやったら巫女さんになれるのか、神社のお給料ってどのくらいもらえるのか?そもそも神社に利益って考え方あるの?など謎も多いですよね。

 

 

そこで今回は、実際に神社にお勤めしていた私が、神社業界について、巫女さんの裏話を交えつつお話致します。

 

日本全国にある神社の数

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※画像引用元はコチラ(鹿島神社)

 

まず、神社は日本全国に9万以上あるとされています。中には小さな神職の方が常在していない神社も少なくありませんが、この数は実はコンビニや歯医者さんよりも多いのです。実際、あなたの家の近所にも神社があるかと思います。

 

ただ、ほとんどの人は初詣くらいしか神社に行きませんよね?では神社はどうやって利益をあげているのでしょうか。

 

 

お守りや御朱印に隠された儲けのカラクリ

結論から言いますと、神社は、おみくじ、御朱印、賽銭、寄付などで運営を行っております。ちなみに、神社ではお守りなどを「売る、販売する」と言いません。あくまで「頒布する」と言います。

 

商品ではないということですが、これらの原価はほぼゼロなので、ほとんどが儲けと言った表現になるかと思います。※神職などが在中していない地方にある小さな神社などは、その地区の町内会や自治会などの経緯費で環境を維持している場合があります。

 

ちなみに、実はあまり知られていませんが、お守りは京都にある工場で生産されています。全国の神社のお守りはすべて京都の工場で生産されているそうです。皆さんもよくつかう配送業者によって何箱もの段ボールが搬入され、段ボールのまま本殿でご祈祷を受け、皆さんのお手元に渡ります。

 

ちゃんとご祈祷されていたのは正直以外でしたが、段ボールで配達されるお守りを見ると何か信じる心が失われたのも事実です。お守りも大量生産されているので、原価は決して高くはありません。

 

正社員「巫女」の定年は25歳

神社で参拝する際、一番お世話になるのが巫女さんかと思います。ただ、年配の巫女ってみたことがないですよね。そうなのです。巫女は若い女性しかいません。実は、巫女は25歳で定年を迎えます。なので高卒または短大卒の方が多いのです。

 

では、定年を迎えた巫女はどうなるのでしょうか。これは人によって様々ですが、ほとんどの方が神社とはまったく関係のない一般企業に転職されます。ちなみに、その際にばっさりとショートカットにする方も多いです。

 

巫女をしていた頃には黒髪・ロングヘアーは必須ですから、ばっさり切ってイメージチェンジしたい方が多いようです。中には神社に残る巫女もいますが、ただ巫女としてはお仕えできないので、緋色の袴から深緑色の袴に履き替え、神社の事務を担当していたりします。

 

また転職の他にも結婚される方も少なくありません。巫女の仕事は、我々がよく目にする『神社の境内を掃除する』『お守りを頒布する』以外にも、巫女舞を練習したり、茶道・華道・書道などのお稽古もしています。他にも、地域や神社、日本史の勉強をする必要があります。礼儀作法も必須です。つまり、巫女は花嫁修業には最適ということなのです。

 

 

神社で働く巫女になるには

では巫女になるにはどうしたらいいでしょうか。ここ1~2年は神社もホームページで募集していたりと一般企業のようになっていますが、ほとんどは「縁故採用」です。

 

つまり、神社にお仕えしている方や、神社の関係者、地元の有力者などの紹介がないと採用となるのは厳しいという事です。ちなみに、神社によっては面接以外にも筆記テストや小論文などの試験を課せられる場合もあるようです。

 

巫女はメリットも大きいですが、ただ上記で説明したように、巫女として神社にお仕えできる期間はとても短いということをよく知っておく必要があります。では、ここからは巫女のお仕事内容をざっくりご紹介したいと思います。

 

正社員「巫女」と臨時巫女バイト「助勤」

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まず、言うまでもなく、大晦日・元旦が神社で一番忙しい日です。この日は巫女・神職は総動員の上、巫女の臨時バイト(助勤)まで雇って、参拝客の皆さんをお迎えします。

 

ちなみに、本職(正社員)の巫女と助勤の巫女の見分け方は簡単です。髪を見てみましょう。紙で作られた髪飾りをつけているのが本職の巫女です。ショートカットまたはゴムで束ねただけの巫女は助勤です。

 

普段は本職の巫女が担当していますが、大晦日・元旦に限っては、参拝客と接するお守り頒布場やおみくじ場はほぼ助勤の巫女が担当しています。では本職の巫女は何をしているのかと言うと、こういった特別な日は全体を見ての指示出しや突発事項への対応、クレームへの対応を担当しています。

 

大晦日に人気の「巫女バイト」はきつい

巫女に憧れ、大晦日に人気の巫女の臨時アルバイトに応募する方も少なくありません。ただ、臨時アルバイト(助勤)と言えどかなり大変です。

 

まず、ずっと立ち仕事の上に白い着物の上には何も着れないので、冬の一番寒い時期に首や手をむき出しにして働く必要があります。※袴の下はジャージやタイツ、参拝客から見えにくい位置に置いたストーブでしっかり防寒しています。

 

特に資格等は必要ありませんが、お守りの頒布場では即座に暗算できるスキルが必須です。家族分まとめてなど複数のお守りをお求めの方もいらっしゃるので、お守りの頒布価格を覚えるのはもちろん、すばやく合計金額とおつりを計算しなくてはいけません。当たり前ですが、レジはありませんし電卓も使えないのですべて暗算です。

 

じゃあ、100円のおみくじ場なら簡単なんじゃない?と思う方もいらっしゃるかもしれません。確かに、セルフで引けるおみくじは簡単ですが、私のお仕えしていた神社はいくつもの棒が入った入れ物を参拝客の方が振って、出てきた番号のおみくじをお渡しするというシステムでした。

 

シンプルなシステムゆえに100円受け取って、言われた番号の紙を渡して…という単純作業が丸一日続くのです。気が遠くなりそうですよね。

 

巫女の臨時アルバイトは、どの現場に配属されたとしても体力的にはかなりハードです。大晦日に関して言えば、拘束時間は20時間を超えます。日付けが変わった瞬間、参拝客の方が殺到するので深夜2時くらいまでは休憩する余裕はありません。

 

お手洗いに行くのにもタイミングを見計らう必要がある程です。憧れはわかりますが、応募する際はこのような事が続く事、なかなかハードな勤務という事を覚えておきましょう。

 

巫女のお給料事情

臨時アルバイト(助勤)の時給は神社によって異なりますが、大体1000円~1500円程度です。大晦日~元日の通しでの勤務で約3万円ほどです。

 

※ちなみに、臨時アルバイト(助勤)になる為には資格などは必要ありませんが、大体が『高校生以上の未婚(若い)女性』に限られます。

 

では、一般の巫女のお給料事情はどうでしょう。おそらく皆さん一番気になるところかと思います。実は、巫女のお給料は応募の際にはわかりません。お給料はもらってやっと金額が判明します。

 

※勇気があればもちろん面接で聞く事も可能です。また、今は少なくなりましたが、未だに現金手渡しのところもあるようです。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。神聖な神社をこんな風に書くなんて…。とお怒りになる方もいらっしゃるかもしれません。ただ、神社も働いている人間の生活や建物の環境維持をしなくてはいけない以上、会社組織でなくても利益を出すことは必須です。また、不明瞭な部分が多い神社業界ですが、神社で働いているのは同じ人間です。今回の記事で少しでも巫女さんの苦労を感じて頂き、親近感を持って接して頂ければ幸いです。