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個別指導塾の費用に隠された儲かる仕組み|個別指導学習塾の教材料金の利益率と原価率

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超少子化の時代において、塾業界の売り上げは右肩下がりだと思われがちです。しかし、実は教育業界全体の市場規模はここ10年拡大しています。

 

つまり、子どもは減っても1人の子どもにかける費用は増大しているということになります。そんな塾業界の中でも、特に「個別指導塾」は近年売り上げを伸ばしているという。

 

 

今回は、そんな「個別指導塾」の仕組みから、儲けのカラクリについてご紹介したいと思います。

 

学習塾の費用について

実は、塾業界の収入は授業料だけではありません。塾に支払う費用は大きくわけて3種類あります。以下。

 

・授業料+入会金(入会金無料もあり)

・教材費

・施設利用費、事務手数料などの諸費

 

塾業界には大きくわけてこの3種類の費用が掛かります。他にも夏期講習などの講習期間に月々の費用とは別にかかる部分がありますが、今回はその中でも主に教材費について触れていこうと思います。

 

個別指導塾の費用に隠された儲かる仕組み

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多くの塾は業者から教材を仕入れます。その際には大量購入しますので、ある程度の割引がなされます。ただ、もちろん生徒には定価で販売します。

 

安く仕入れ、定価で販売というのは本屋のモデルと変わりませんので、特別な利益がでるとは考えにくいと思うかもしれません。しかし、実際には本屋は何人お客さんが来るか読みにくいので、在庫を抱えるリスクも考えながら仕入れをしなければいけません。その点、塾の場合は来てくれている生徒の分は確実に売れます。

 

もちろん、金額的には大きいものではありませんが、右から左で儲けがでます。これにより、非常に安定した収益モデルが教材費にはあるのです。また、個別指導塾に関して言えば、この教材での儲けを倍増する方法があるのです。

 

子どもを個別指導塾に通わせているお母さんたち、「最近月謝が高いな?」と感じることがありましたら、塾が何かしら新しい教材やシステムを導入しているケースがあります。塾運営にかかるコストは主に人件費・家賃・広告費の三大経費ですが、これらはほとんど変化しません。よって授業料が上がる要因はあたらしい教材以外に見当たらないのです。では、教材費についてもう少し詳しく見て行きましょう。

 

個別指導学習塾の教材料金の利益率と原価率

集団指導塾の場合、先生1人に対して15人程度の生徒を指導します。その際に必要な【先生用の教材】は1つです。一つのクラスに15人いますが、学年が同じ15人です。15人全員に同じカリキュラムで指導するため、15人に教える内容は全く同じです。ですので、先生用として必要な教材も1つでよいわけです。

 

しかし、個別指導塾の場合は事情が異なります。一人の先生が教える生徒の数は1~3人程度、そして仮に3人だったとしても同じ学年、同じカリキュラムで指導することはありません。

 

個別指導塾の強みとして謡っていることは「一人一人にあった指導」です。ですので、個別指導塾の先生は仮に2人の生徒に授業するのであれば、それぞれに合わせた2冊のテキストが必要になるのです。

 

要するに、個別指導塾のテキスト代金はわが子の分だけでなく、指導する先生の分の2冊分必要になるのです。この先生用の教材費を取る個別指導塾があるということなのです。

 

そのように考えると15人の生徒に指導する場合の教材費は集団指導塾だと子ども分15冊+先生用1冊=16冊分の教材費(ほとんどの塾は先生分の教材費をとりませんが諸費に含まれていることがあります)となります。

 

それが個別指導塾だと、子ども15人冊+先生用15冊=30冊分の教材費となるわけです。集団指導塾と同じ数の生徒を指導するのであれば、個別指導塾は教材費収入がほぼ2倍あるということなのです。

 

もちろん実際には、同じ学年、カリキュラムである生徒も教室内にいますので、その場合は同じテキストを使いまわしできます。そうなると完全にテキスト分は丸儲けになるわけです。※ちなみに、ほとんどの塾が年間総額の費用を提示していません。

 

塾選びで大切なのは費用よりも先生

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今回は教材費の闇について触れましたが、せっかく一人一人に合わせたカリキュラムなのだから先生にも専用のテキストを使って欲しいというのも一つの考えではあります。

 

教育費は【投資の一つ】と考え、こう言った事を黙認している保護者が多いことも事実です。投資として捉える場合重要なことはリターンとコストです。この場合のリターンとは、わが子の成長・志望校合格です。

 

なんであれ教育は先生の影響が大きい分野です。「やりさえすれば、いい結果がでる」とわかっていても人はなかなかできないものです。つまり、いかに子供のやる気を持続させられるかで今後は非常に大きな差を生むという事です。私は塾業界に長くいますが、ほとんどの塾がこのいかに「やる気」を出させるかについて本当に研究しています。

 

分かりやすく、面白い、だから続けられるという教材もありますが、やはり長期的なやる気というのは、それだけでは生まれません。子どもに熱意をもって指導してくれる先生の存在というのは欠かせません。子どもが孤立してしまうような塾を選び、子どもが馴染まずにそして塾を辞めてしまい、また高い教材費をとられるという事にならないようにすることこそが非常に大切なことなのです。

 

塾選びのポイントと教材の未来

ICT技術(情報通信技術)の進化により、教材費はどんどん安くなっていくと予想されています。特に映像教材は「どこでも、スマホで、いつでも、一流の講師」の教材が見放題月額1000円前後という驚愕の価格のものも出てきています。

 

このような時代になると、「いい教材」というのは世の中にあふれかえっていくでしょう。しかし、「いい教材」がそのまま「いい指導」をしてくれるとは限りません。

 

やはり実際に指導してくれる先生が信用できるかが重要になってきます。いい塾の選び方は、その塾に通っている子のお母さんたちの評判(要するに口コミ)を聞いてみるのが一番でしょう。ネットの情報ではなく、やはり足を使うのがベストです。

 

※ちなみに、学習塾の選び方についてはコチラの記事をご参考にどうぞ。⇒【学習塾の集客方法に騙されない塾選びのポイント】

 

まとめ

少子化の影響もあり塾というものは価値が低くなっているかもしれません。しかし、この不透明な時代においてよい教育を受けて子どもが学習するという習慣を身につけるということは代えがたい価値があるものだと多くの人が感じているのでしょう。

 

それが教育市場拡大、ようするに子どものために多くのお金を投資する人がふえているという事につながっています。教育は投資という考えが広まっています。投資という考えは子どもが聞いたらショックを受けるかもしれません。塾が教材費で稼いでいると聞いたらショックを受けるかもしれません。しかし、子どもたちの未来に投資するという考え方は何も悪いことではなく、子どもたちも当然そのことに感謝してくれるでしょう。