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パワーストーンビジネスの原価率と儲かる仕組み|パワーストーン販売店が乱立する理由

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ファッションとしてもオシャレなパワーストーンは運気アップのマストアイテムとなっています。このパワーストーンはネット通販やリアルストア、書店や衣料品店なんかでも販売しています。中には有名芸能人がパワーストーンの販売を行っている場合もありますが、ただ、なんでそんなにパワーストーンを扱うお店が乱立するのでしょうか?

 

 

今回は、そんなパワーストーンビジネスの裏話をご紹介致したいと思います。それではさっそく見て行きましょう。

 

パワーストーンとは

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パワーストーンとは、特殊な力が宿っていると考えられている天然石の事を指します。確かにダイヤモンド、サファイヤ、エメラルド、ルビーのような石もパワーストーンと呼びますが、これらはジュエリー(貴石)となります。パワーストーンも確かにキラキラと輝きますが、貴石ほどのモース硬度がないためにジュエリーとしては扱われていません。

 

昔からこのようなパワーストーンには不思議な力が宿っていると信じられてきました。実際日本でも昔から水晶やヒスイなどには霊力がある考えられており勾玉などに加工して珍重されてきました。つまり、その効果を発揮することを祈って加工されたものがパワーストーンと呼ばれているのです。勾玉なども一種のパワーストーンと呼べますが、現代ではブレスレットやネックレスとして加工されているという訳です。

 

 

パワーストーンが流行った理由

人間は基本的には不安を抱える生き物です。これは、人体の危険回避のためには必要な要素ですから仕方がありません。現在は経済も不安定、政情も不安定ですから脳の危機回避機能がフル稼働しているのは仕方がないことです。

 

人はこのような不安を解消するために色々なものにすがってきました。おまじないや祈祷、神頼みなどです。パワーストーンもおまじないの一種です。石の力を借りて私たちの精神を安定させよう、経済的な不安を解消しようという目的で用いられますから、不安の時代に効果がわかりやすいお守りであるパワーストーンが売れるのは当然といえば当然です。

 

加えて、メディアに露出する芸能人がさりげなく身に着けていたりするのも人気の要因かもしれません。ちなみに、亡くなった志村けんさんが大ぶりのタイガーアイのブレスレットをいつも身に着けていた事は有名でした。

 

パワーストーンの原価はタダ同然

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パワーストーンとなる天然石は貴石ではありませんので、産地にしてみればどんなに大きな鉱石を掘り当てたとしても利益はたかが知れていました。確かに、装飾品としては綺麗ですからかなり大ぶりのものであれば流通しますが、小ぶりのものや、その削りカスなどは産地では捨てられていた経緯があります。

 

そこに目を付けたのが世界中から集まる宝石バイヤー達です。比較的石を珍重する文化のある東南アジア向けに、タダ同然の値段で仕入れた石を研磨・加工し、石言葉を添えて売り出しました。これが現代のパワーストーンブームの始まりです。さらにそこに石が大好きな東洋人が加わり世界中でパワーストーンが広まりました。

 

パワーストーンは儲かるのか

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パワーストーンで検索するとそれはそれはたくさんの石がずらりと出てきます。石そのものの価値はほとんどないというのは先ほどお伝えしましたが、そこに付加価値をつけることで値段はいくらでも吊り上げられます。

 

例えば、有名人の〇〇さんも愛用、とか、これを付けたらびっくりするようなセレブ婚を成し遂げた。とか。広告費用は掛かりますが、その分を石の値段に上乗せするだけですから、いくらでも回収できます。また、有名な占い師さんが霊力を吹き込んだとか、パワーが放たれるように加工した、気を入れた、などというものもびっくりするような高値がついています。

 

つまり、付加価値が上手につけられるのであれば、パワーストーンは間違いなく現在でも儲かります。ただし、最近はパワーストーンを扱うお店も増えてきましたので、顧客も目が肥えてきました。もちろんまがい物などは絶対に購入しません。顧客もバカではありませんので、自分にとって価値のないものにはお金を払わなくなっているのです。

 

どんなパワーストーンが売れるのか

最近は昔ながらの丸玉、効能系のパワーストーンよりは、デザイン性の高いものを求める顧客が多いように思います。ジュエリーは高価すぎて手が出ないけれど、同じくらいおしゃれで、安くて、効能も期待できる、といったものがよく売れているようです。高級宝飾店は貴石ではない石をなかなか扱わない為、個人のジュエリーデザイナーがハンドメイド市場で多くの売り上げを上げています。

 

また、パワーストーンの石自体はモース硬度の低い、要は壊れやすい石ですから、使っているうちに摩耗したり、ひび(これをパワーストーン業界ではクラックという)が入ったりします。ひびは”わるい気”を吸い取った結果とされますので、交換が必要になります。割れた石は自然(土とか火とか)に返し、新しいものを購入する必要があるので、継続的な需要があります。

 

そう聞くと継続的に儲かりそうなイメージですが、正直今からパワーストーン業界に参入するのはおススメしません。もうパワーストーン業界は飽和しています。顧客は新しい店を新規開拓するというよりは、今まで購入をしていた店で新たな付加価値を探し求めながら購入する場合が多いのです。その為、本当に特別な付加価値が付けられない限り新規参入は難しいでしょう。

 

従来のパワーストーンの時代は終わった

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現在、天然石業界でにわかに盛り上がりを見せているのが、貴石市場です。今までは高価すぎて手に入らなかった貴石達(ジュエリー)にも、実は二軍三軍がたくさんいます。実は貴石の原石でさえ不純物が多かったりクラックが入っていたりすると、商品価値がないので産地では捨てられたり庭石にされたりしているのです。

 

また、せっかく一軍として日本にやってきても、加工の過程で傷がついたり割れたりして商品にならずに捨てられてしまう貴石が実はたくさんあるのです。

 

近年、そこに目を付けた加工業者が、第二のパワーストーンとして、安価で仕入れたこのような宝石を売り始めています。従来のような重厚な装飾品ではなく、手軽に身に着けられる14KGF(豪華な金メッキ)などで、くず石をかわいらしいアクセサリーに加工して、そこに石言葉を付けお得感満載にして販売しているのです。

 

くず石とはいえ一応貴石ですからプレートにはジュエリーとして表記できます。どんな付加価値よりも、顧客はネームバリューに流されます。特にお手軽ハンドメイドジュエリーの分野であれば、市場はこれからですから、まだまだ参入の余地はあるかと思われます。

 

 

まとめ

パワーストーンがなぜ売れるのかについてお伝えしました。簡単にまとめるとほぼ値段のつかないようなものに付加価値を与えて売る、だから儲かる、という仕組みです。神社のお守りとかお札と同じ手法です。ただパワーストーンはもう飽和していますし、消費者も原価がどの程度なのかはわかってきてしまっていますので、これから石業界に参入するなら、貴石だと私は思います。

 

ダイヤモンドも最近は値崩れしていますが、それよりもサファイヤ、ルビー、アメジストなどの宝石の値崩れはすさまじいものがあります。また、これらの貴石は硬度が高くても光度の低い石が量産される業界でもありますので、デザイン力と付加価値添付力に自信があります、という方はまだまだ参入の余地がありますよ。副業としてお試しになってもいいかもしれません。