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失敗しない学習塾の見抜き方と選び方まとめ|個別指導塾の授業形態とサービス内容とは

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学校教育のみならず、家庭学習や塾での学習が当たり前となった現在。「塾に行かせたいけどお金が掛かっていい塾には行かせられない」「集団塾は学校教育の延長、うちの子供には合わないだろう」そのように考えて、個別指導塾の入塾を検討した親御さんは多いことでしょう。

 

そこで、この記事では、

・個別指導塾のリアルな現場

・個別指導塾の儲かるカラクリ

・実際の講師からの意見

などをまとめさせていただきました。

 

 

それでは、さっそく個別指導塾のリアルな裏側をのぞいてみましょう。

 

学習塾業界について

 

まず、塾とひとくくりに言っても、それぞれ形態やサービス内容によって多様な形をとっています。ただ現在の教育塾業界は大きく以下の4つに分けられます。

 

 

集団塾

一番多くの人がイメージしやすいはず。学校と同じく一つの教室一定の時間に塾生が集まり講義を受けたり問題演習を行ったりする形態。

 

多くの塾が地元に根差した指導カリキュラムを組んでおり、生徒の通う学校の定期テスト対策や通常の授業の先取り学習または補修学習を行います。一部、有名塾の中には全国展開しており有名私立高校受験に特化した塾や小論文作成に特化した塾など集団塾内でも多くのジャンルが生まれつつあります。

 

個別指導塾

今回の記事のメインの形態。基本的には生徒自身の能力によって教育のカリキュラムを担当する講師が組んでいく。担当講師は小学校のように担任制をとるものもあるし、中学高校のように科目による担当制をとるものもあります。基本的には1対1もしくは、1対2、1対4で教えている形態の塾が大多数となっています。

 

家庭教師

個別指導塾よりもさらに個人対講師に特化したものが家庭教師。こちらは生徒自身が塾に行くのではなくて講師が生徒のお宅に出向くので、引きこもりがちの子供、不登校になってしまった子供、部活で忙しくて帰りが遅くなってしまい塾に一人で通わすには危険だと判断したご家庭の子供、近くに塾もないく送り迎えもできないため移動時間の節約で依頼しようと検討したご家庭の子供などといったケースが多いです。基本的には、講師一人が生徒の勉強カリキュラムを立て指導する全教科を講師自身が教えます。

 

オンライン指導

ご家庭と塾を映像でつないで遠隔授業を実施する形態と生徒自身が塾から配給されたタブレット端末や生徒自身のスマホで映像授業を視聴する形態の大きく二つがあります。

 

新型コロナウイルスの感染症予防対策の一環として手段塾や個別指導塾が導入したケースが多く、回線トラブルやWi-Fiの問題など授業に入る前の課題を解決する必要があります。映像授業は生徒が繰り返し授業を受けることができるなどのメリットが重宝されることが多いです。

 

以上のように、現在の教育塾業界は多岐にわたって進化しており、塾ごとの金銭面でのターゲット層、偏差値帯などの方針があり、ここでも区分することができます。その中で、入会キャンペーンや基本授業料値下げといったか価格競争が激化しており、新規サービス代金の請求など塾側もあの手この手で資金回収を図っているのが現状です。

 

個別指導塾の利益の出し方

 

個別指導塾では、かつては講師1人に対して生徒1人での授業形態が基本的な形としてありました。しかし、過激な塾間での価格競争の結果、講師の人件費を賄うために講師1人に対して生徒2人で授業を行う形態がベースになりつつあります。

 

私は、個別指導塾でアルバイトとしての講師経験と契約社員として塾の教室長、地区エリア長、支所長を務め、個別指導塾を運営するうえで裏側をたくさん見てきましたが、かつての1対1授業に比べて1対2授業のほうが授業のクオリティーが落ちているのは明白だと感じます。

 

では、具体的な数字をもとに現在の個別指導塾がどのように利益を出しているのか計算してみましょう。

 

月謝(授業数月8コマ×授業単価1500円)

手数料(その他サービス料金2000円)

×

2人

人件費(授業1コマ1200円×8回)

利益18400円

 

今回の計算では、塾運営をするうえでの固定費(運営する人間の人件費やシステムを利用するうえでのランニングコスト・水道光熱費や紙代金)があることを考慮していないため、1対2の授業を月8回(週2回ペース)で行った時の粗利の計算となっております。

 

しかし、個別指導塾には多くの生徒が在籍しておりそれぞれから今回の計算と同等程度の月謝をいただいているとしたらこの利益率の良さはバカになりません。また、私の経験上、個別指導塾で講師をしているほとんどすべての人間がアルバイトの学生です。

 

つまり、授業単価をギリギリまで下げてきても安い人件費でアルバイトとして雇っているため、利益を残すことが容易なのです。授業内容によっては1対4のところもありますし、私の勤めていた塾では最大1対6まで授業を行っていたこともあります。

 

講師1人に対して生徒数が増えるとそれに応じて授業単価はもちろん下がり利益率の観点で切り取ると上がっていることがほとんどです。(コチラの記事⇒【個別指導塾の費用に隠された儲かる仕組み】でさらに詳しく「個別指導塾」の仕組み、儲けのカラクリについてご紹介しています)

 

あまりに具体的過ぎて怖いと思った人もいるのではないでしょうか?次は、実際に講師として働いてみた私の思いについて説明していきます。

 

個別指導塾の講師について

先述の通り、個別指導塾で働いている講師のほとんどがアルバイトの学生講師です。私は、アルバイト講師の採用活動も行っておりましたが、実際に塾のある地域の最高偏差値帯の学校に出向きアルバイト募集の広告を配るなどして講師募集を行っておりました。

 

中には、大学入学までは受験勉強で手いっぱいだったため今までのアルバイト経験がない人も大勢採用していました。個別指導塾に通われているお子さんをお持ちの親御様の中には講師はプロの社員講師がほとんどで学生講師なんていないだろうと考えておられる方も結構多いです。入塾を検討していただいている間には、そのギャップの理解のすり合わせに時間がかかることもありました。

 

また、ここで気になるのが学生講師で大丈夫なのかという疑問だと思いますが、結論から言わせていただくと、学生講師でも授業の質は学生だからと言って落ちませんし、直近まで大学受験などの受験勉強に励んでいた経験や努力の実績がある人が多いので、受験勉強に関しての最新のトレンドに敏感である場合が多いです。

 

しかし、個別指導塾の中には、生徒数が少ない地域の教室でアルバイト講師が一人で教室開錠から施錠までを行っているところもあり、そのようなケースでは社会経験のないアルバイト講師が監視の目がない環境で授業を行うことになり、教育の質が落ちていることもありますので注意が必要です。

 

失敗しない塾の見抜き方と選び方

現場で働く講師、運営スタッフ側のリアルな声を聴いていい塾の見分け方に興味を抱いている方も多いと思います。以下ざっくり説明させていただきます。いい塾の見抜き方のポイントは4つです。

 

体験授業の質はいいか?

個別指導塾では、最初にヒヤリングや塾の説明をしてくれる面談スタッフが付きます。その面談スタッフは基本的には個別指導塾の正社員もしくは契約社員ですが、その方がその教室やエリアを取り仕切っていたり影響力をもっていたりすることがあります。

 

面談スタッフの人間性はその教室の雰囲気や環境に大きく表れていることがあります。まずはその人のことが信頼できて好きになれる人なのかどうかで判断することをおすすめします。

 

生徒数の比率はどのくらいか?

先述した通り、個別指導塾は1対2の授業形態がベースになりつつあります。しかし、演習会や問題演習の時間ではその限りではありません。その点を理解したうえで、どういうときは1対2の授業になって、どういうときはそうではないのかを確認しておくことで入塾後の認識の違いを生み出さなくてもよくなります。

 

講師の授業中の態度はどうか?

体験授業の際には他の生徒を教えている講師に注目してみてください。講師のタイプや授業内容によって違いはありますが、教材や携帯ばかりを触って指導に集中していない講師や静かな教室内で居眠りなんてする講師も中にはいます。

 

塾側としては体験授業を行う講師は実績のある信頼のおける講師ばかり当ててきますので、体験授業をしていない他の生徒を教えている講師の態度を観察することが有効な教育レベルの確認手段になります。

 

教室環境はどうか?

人件費の削減や教育設備の拡大投資をしていない塾の特徴として、教室清掃をしていないという点があります。教室の綺麗な塾では、講師も生徒も自然と笑顔あふれるアットホームな塾が多いと感じます。

 

 

まとめ

ここまで、現在の教育塾業界の説明や実際の個別指導塾の利益の出し方や裏側、その学びから個別指導塾の選び方まで説明してきました。

 

教育塾業界には、

・集団塾

・個別指導塾

・家庭教師

・オンライン指導

の4つのタイプに大きく分かれており、価格競争が激化する中、近年の個別指導塾の利益率は過去に比べて比較的高くなっている。個別指導塾には学生講師が多く在籍しており、講師の質が学生だからと言って悪いわけではない。

 

いい塾を選ぶときは、

・体験授業の時に面談してくれたスタッフの質はいいか?

・教室の生徒数は講師の数に対してどのくらいか?

・講師の授業中の態度はどうか?

・教室環境はどうか?清掃は隅々まで行き届いているか?

に着目すると間違いない。

 

生徒にとっても家庭にとっても利益にも負担にもなりえる塾選びをしっかりと成功してくださることを祈っています。最後まで読んでいただきありがとうございます。