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ドン・キホーテはなぜ「激安」で商品を売れるのか|ドンキの仕入れ価格と内部事情をスタッフが暴露

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皆さんもご存じの「ドン・キホーテ」は、他の競合店と比べても破格に安い商品がたくさん揃っています。ドン・キホーテは価格を下げる為に大量仕入れを行っているのですが、実は、それ以外にも多くのからくりがドン・キホーテには隠されています。

 

 

今回は、なぜドン・キホーテは「安いのか?」についてご紹介致します。スタッフの採用なども他とは全く違いますので、アルバイトや就職を考えている方も参考にしてみて下さい。

 

革命児企業「ドン・キホーテ」とは

※画像引用元はコチラ(ドン・ホーテ公式)

 

みなさんも一度は行ったことがある、もしくは行ったことはないけど名前は誰もが知っているというドン・キホーテ。元々は色んな所から集めてきた売れ残りやクズ商品を山積みするようなお店が始まりです。

 

そんなドン・キホーテは小売業には全く精通していない創業者が試行錯誤して現企業に成長したので、他の小売業とは全く内容が違います。流通ルートも他社とは一線を画すため、独自の販売方法で今のような大企業となりました。

 

これまでのスーパーですと商品をキレイに棚に並べ、統一されたフォントのプライスカードを付け清潔で見やすい店内を維持するというのが当たり前でしたが、このお店は全くその逆をして差別化を図り、人気が爆発的に上昇しました。

 

商品は箱ごとに縦に積み上げ、POPは専門のライターが在中していて独特の文字で作成するといったものです。通路も今は消防法などの関係で広く確保しなければならなくなっていますが、創業当時は出来るだけ商品を高く積み、通路も迷い込んでしまうような迷路のような配置にして、ジャングルをイメージしていたようです。

 

実際、目的を持たずに買い物に行く、ウロウロするのが楽しい、遊びに行く感覚のお客さんがほとんどだと思われます。普通のスーパーでは商品として販売しないようなものがここでは破格で積まれていますし、訳があって安いということを隠すどころか売りにして販売しているものがたくさんあるのも面白いですね。

 

 

ドン・キホーテの仕入れ方法

 

仕入れはもちろん商社、問屋からが殆どです。ただ、本社から商品が送られてくるのではなく各店舗で担当者が自分の裁量で仕入れます。食品、日用品、その他衣料部門などそれぞれ店舗により予算が組まれており、その中であれば好きなように仕入れできます。

 

商品の棚もナショナルブランドのものがメインですが、プライベートブランドのラインナップも充実しており、それらの割合は担当者が独自の見解で仕入れしていくという仕組みになっています。

 

各取引先の担当者との商談で価格を決めたりすることも一つですが、社内にネットで安い商品を発注できるシステムもあり色々な方法で売り場を構成していくのは担当者に責任があります。

 

時々本部が一括購入した商品が送り込まれてきますが、こちらはバイヤーがとことん値段をたたいていますのでかなり安く、店頭価格も安く設定できます。基本的に食品は毎日発注、日用品も1日おきです。

 

価格の決め方と利益の出し方

 

仕入れた商品が洗剤で、例えば295円であったとします。その場合、販売価格は298円で設定するのがこの会社のパターンです。特に食品と日用品に関しては利益を追求するよりも販売数量を上げて価格を下げるという薄利多売方式になっています。

 

トイレロールなどは18ロールが295円が原価だとすると、販売価格は298円です。原価298円-売価298円=利益3円です。

 

こういう商品は目玉商品なのでお客様はこれを目当てに来店されます。積んでも積んでもすぐになくなる割にはトータルでの利益はスズメの涙程度ですが、狙いはこちらではなく来店して他の商品を購入してもらうことにあります。

 

こういった部門ではない、単価の高い化粧品、ブランド品、衣料品などを売ることが店全体の利益になります。衣料品などに関しては売れずに廃棄になる予定だった商品をまとめ仕入れてそれに500円までの価格をつけてワゴンに放りこんでおくとこれでも結構売れるのです。

 

こちらはほぼ原価0円なので売れば売るだけ利益になりますし、元々タダでもらったものなのでどうしても売れ残ったものは最終的に廃棄すればいいのです。

 

ブランド品も正規直営店からの仕入れではありませんが、コピー商品でもありません。海外からの平行輸入ものがほとんどです。

 

そのため直営店では必ずついているようなギャランティカードや、箱のない商品が多いです。販売証明書は店舗で発行することになります。ヴィトンなどもし故障したとしても修理することはできませんが、お値段が半額以下の物ばかりなのでとくにこだわりはないけどブランド物が欲しいというお客様が購入していかれます。

 

化粧品などは定価がきまっており、あまり安くできない商品が多いです。その場合は廃盤商品や在庫などを大量に買いとって破格の値段を設定します。聞いたことのないような商品やパッケージの古いものがほとんどなのはそういった理由があるからです。

 

ドン・キホーテのスタッフの使い方

 

薄利多売方式ですと商品を補充することがメインになるのでたくさんスタッフを配置したいところですが、売り上げに対してのスタッフ採用なので各部門には決まった人数しか置けません。そして主婦層がほとんどなので時間も長時間拘束もできないので足りない部分は社員が補う事になります。

 

各店舗には社員は数名しかおらず、それを補うために「選任社員」というシステムがあります。社員とは言っても権限は限られているので言い換えれば「フルタイムパート」と変わりないのですが、選任社員には短時間パートよりも責任を与えて管理させます。時給も少しだけ高めに設定してあり、パートでありながら社員のような立ち位置を与えてあります。

 

それゆえにスタッフの中には自然とピラミッドが出来上がり、選任社員はだんだん店内を支配するようになります。その分任される仕事は社員と変わりないので店内では重要な立場にはいられますが、社員ではないため一般の社員のようにボーナスなどは支給されません。

 

店舗全体の人件費で考えると社員は階級によって給与も決まっており、ボーナスもありますが社員を多く置けば置くほどその店舗の人件費はかさみます。そこで選任社員を増やし、他のパートより差をつけて優遇することによってやる気を出させ、なおかつ年間所得はボーナスなどがないため少なくできるようにしてあります。

 

時給も店長の裁量で毎月上げる事が出来るため、使えそうな人材や逆に扱いにくい人間も時給で操作することができます。仕事面でみると非常にできる人間であっても、店長の指示に従わない人間は給与があがりません。

 

もし、仕事がそんなにできなかったとしても店長に対しての態度が良かったり、ここぞというところで活躍できる人間だったとしたら時給はあがります。この会社は中途採用が多く、他の会社に勤めていたがもっと稼ぎたい、一般企業では馴染めなかったというような人が多いです。

 

学歴も経歴も全く関係なく採用されます。やる気さえアピールできればどんな人も採用されますので人間関係は難しいです。人をうまく使うために報酬をうまく利用してあると思います。

 

 

まとめ

働いてみてわかったことは他の同業社とは全てが今までにないタイプの会社です。他の所なら本部が仕入れのすべてを担っていて各店舗に商品を配送するのが当たり前ですが、ここでは各部門の担当者にかなりの権限が与えられています。

 

売り上げが上がり評価が上がれば給与にも反映されますのでやりがいはあります。しかし、その分一人に対しての仕事量が多いため途中で負担に耐えれず退職する人も多いです。

 

人が辞めればまた新しい人をすぐ採用しますし、障がい者雇用も積極的に行っているので色々なタイプの人がおり、他では採用されないような人が他の会社より多いので人間関係は複雑かもしれません。ただなんにせよ、自分のお店を持ちたい人や珍しい商品を扱いたい人は一度トライしてみるのもアリかもしれませんよ。