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自動車販売店「ディーラー」の儲けの仕組みと利益率|正しい自動車販売店の選び方とは

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車種やメーカーにもよりますが、新車の原価率は約60%と言われている。利益が出ればメーカーとディーラーで折半となっていますが、各メーカーの自動車ディーラーはそれだけでは販売店の運営ができません。では自動車ディーラーはどのように利益をあげているのでしょうか?

 

 

今回は、そんな自動車ディーラーの利益の出し方についてご紹介していきたいと思います。意外と知らない自動車ディーラーの裏話、さっそく見て行きましょう。

 

自動車販売店「正規ディーラー」とは

新車購入するならみなさんならどこへ行きますか?たぶん各メーカーの自動車販売店、つまり「正規ディーラー」と呼ばれる店舗に行くと思います。正規ディーラーでは自動車販売だけでなく、その後のメンテナンス、故障した際の修理なども請け負ってもらえます。

 

前述した通り、ディーラーは新車販売だけでは利益を上げることができない為、この工賃で利益を上げているのです。工賃と言っても、部品代だけでは販売店はなんの利益も生めません。工賃とは、純粋に整備士の知識や技量、工数の対価の事を指します。なので、ここを渋るお客さんには業界全体で苦手意識があります。

 

ディーラーの利益の出し方「一般整備」

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※画像引用元はコチラ

 

工賃にも色々種類があります。まず、自動車メーカー直営の販売店ディーラーでは、基本的に工賃は自動車メーカーから決められています。つまり、ほとんど全ての作業の金額が決まっており、メーカーによってその金額が提示されているのです。なので、一般的な修理やメンテナンス料金は基本的には直営の販売店ディーラーであればどこでも同じ金額となります。これが「一般整備」と呼ばれるものの工賃の考え方です。

 

腕の良い整備士さんがいるディーラーでは早く作業が終わるかもしれませんが、それが理由で安くなることはありません。逆に言えば、新人整備士が長々と作業しても多額の工賃がかかることもありません。この一般整備の工賃が高いと感じるかもしれませんが、一般工賃は自動車メーカーが新車を販売する前に決定しています。つまり、新車の販売前にメンテナンスや修理の作業時間まで既に決定しており、それが新車の値段に反映されているのです。

 

自動車販売店の独自サービスによる利益

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では、他にどんな利益の出し方があるかと言うと、各販売店独自で行なっているサービスで発生する工賃があります。よくあるのがコーティング関係です。例を出すと以下のものになります。

 

例)洗車ボディ撥水コーティングセット2000円

内容‥手洗い洗車+室内清掃+ボディ撥水コーティング

原価‥水道代約10円、コーティング材約10円

利益‥2000円‐20円=1980円

 

どうでしょうか?払った金額のほとんどが利益になります。それにいくら手間のかかる作業とはいえ手洗い洗車です。整備士からすればそんなに難易度の高い作業ではありません。

 

こういう作業を行って、初めて販売店ディーラーは利益を出すことができます。なので、特に新車で利益の少ない軽自動車を多く取り扱っている販売店ディーラーなどは、このような独自のサービスを提供して利益を稼いでいるのです。たぶん一度は定期点検で来店した時に営業マンさんから一生懸命おススメされたことがあるでしょう。

 

今後の自動車販売店のあり方

このような各販売店ディーラーの独自サービスですが、やはりアイデア勝負みたいなところもあります。当然利益率が高いので、金額を上げれば上げるほど利益は多くなります。しかし、今のご時世交差点の向かいに別の自動車メーカーの販売店があって、次の信号には同じ自動車メーカーの販売店があったりします。他の自動車メーカーは当然ですが、別会社が経営する同じ自動車メーカーの販売店もライバルになります。なんなら、同じ自動車メーカーの方がいつ自分たちの販売店のお客さんを取っていってもおかしくないので、ライバル色は強いです。

 

そんな環境の中で、ただただ値段を釣り上げていては、お客さんは遠のき今後自分のいる販売店から離れていってしまいます。そうなれば、クルマの買い換え、増車、その後のメンテナンスも他店舗に取られてしまいます。目先の利益以外も考えながらお客さん第一のサービスを提供できなければ、競争には負けてしまうのです。

 

正しい自動車販売店の選び方

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良い販売店で自分の愛車は面倒を見てもらいたいですよね。当然販売店も利益を出さなければ経営が成り立たず競争に負けてしまいます。各販売店ディーラーがいろんなサービスを考えて提供するのは、お客さんを第一に考えてのことですが、それも利益を生む為です。ただ、中にはお客さんの車に対する知識の無さにつけこんで、粗利益をあげている販売店もあります。

 

では、どうすれば販売店の良し悪しを見抜けるのでしょうか?さっそく、見分け方をお教えしたいと思います。まずは、サービスの説明をするときの営業マンの説明内容についてです。きちんと作業の内容を嘘無しに説明しているのがあるべき姿です。

 

では、嘘のあるなしはどうやって判断すれば良いでしょうか?タイミングは見積書を見せてもらう時です。見積書も無しに金額を口頭だけで伝える営業マンがいる販売店ディーラーはやめておきましょう。接客含めてNGです。

 

では、何を聞けば良いのでしょうか。お客さんの中にはすぐに工賃を値切り初めてしまう方がいますが、これは絶対に止めましょう。そんなことをされれば、あまりいいお客さんではないとのレッテルを貼られ、販売店ディーラー側も利益を守りたいために、今後もあまり大事にしてもらえなくなってしまいます。

 

ではまずは何をするか。値段を見て、これはなんの作業ですか?っと聞いてください。それから、何に良いですか?や今後の頻度などを聞いてみましょう。そこにどれだけ答えられるかで販売店ディーラーの実力が分かります。新人営業マンは困るかもしれませんが、お客さんが納得いくまでベテラン営業マンや中には整備士が説明に来てくれるところは超優良販売店です。サービスはやる側からすればお客さんに納得してもらえることがなによりも信頼関係につながると思います。あんまり難しいテクニックでは無いと思いますので、是非是非実践してみて下さい。

 

自動車販売店で働いてわかったこと

私は整備士だったので、自分の技術や知識が利益につながると嬉しかったです。でも、それ以上にお客さんが喜んで帰っていく姿を見送る時は達成感でいっぱいでした。確かに工賃は会社の利益となりますが、工賃を値切られ始めるとすごく断るのも事実でした。我々にも生活があるのでやめてほしいなってずっと思っていました。

 

だからこそ、説明させてほしいって思う整備士は多いと思います。営業マンほど整備士はお客さんと関わる機会が少ないですが、そうだからこそ詳しく聞いてくれるお客さんにはすごく助かりました。作業は簡単なものから難しいものまで色々あります。まずはサービスの対価としてお金が掛かる事を理解して頂けたら幸いです。

 

まとめ

自動車販売店ディーラーが工賃でどのように利益を生んでいるかご理解いただけましたでしょうか?技術や知識に金額が発生している分、お客さんの理解があってこそ成立する商売だと思います。

 

自分の愛車を大切にしたいなら、工賃を値切るのではなく、なんの作業をしていて、それにいくら払っているのか知る事から始めてみましょう。愛車と長いカーライフを送るなら、まずは優秀な販売店を見つけましょう。